春のコンサート2021

 

日時:2021年4月18日(日) 14:00開場 14:30開演

 

ティアラこうとう 大ホール

 

  (エール) ディオニュソスの息子たち

 

    関 裕之 作詞    多田 武彦 作曲

 

    指揮 青木 正身

 

1 現代米国合唱曲選  

 

  指揮 村松 賢治   ピアノ 岩本 果子

 

  1.Cradle Hymn  Isaac Watts 作詩  Kim Andr Arnesen 作曲

 

  2.The Cloths of Heaven

 

      William Butler Yeats 作詩  Z.Randall Stroope 作曲

 

  3.Flight Song  Euan Tait 作詩  Kim Andr Arnesen 作曲

 

 

2 男声合唱とピアノのための「時代」より

 

  信長 貴富 編曲

 

  指揮 中館 伸一   ピアノ 物井 彩

 

  1.無縁坂: さだまさし 作詞・作曲

 

  2.生まれ来る子供たちのために: 小田和正 作詞・作曲

 

  3.ホームにて: 中島みゆき 作詞・作曲

 

 

 

3 男声合唱組曲「そのあと」より

  

  谷川 俊太郎 作詩  上田 真樹 作曲

 

  指揮 村松 賢治

 

  1.はる       2.十と百に寄せて

 

  3.花と画家     4.そのあと

  

 

4 男声合唱組曲「島よ」より

 

  伊藤 海彦 作詩  大中 恩 作曲

 

  指揮 中館 伸一   ピアノ 物井 彩

 

  1.第4章   2.第5章   3.第6章

 

 

 

(アンコール)

 

  時代: 中島みゆき 作詞・作曲

 

   指揮 中館 伸一   ピアノ 物井 彩

 

  ふるさと  高野 辰之 作詩  岡野 貞一 作曲

 

   指揮 村松 賢治

 

春のコンサート2021に寄せて 

 

 メンネルコール広友会 常任指揮者 中館 伸一 

 

 今からちょうど10年前、3月11日(金)に起きた東日本大震災。そのあとの練習再開の様子をいま思い出しています。当時は演奏会を7月に控え、練習を再開するべきか?自粛するべきかで意見が分かれていましたが、結局翌週の3月19日(土)に練習は再開され、7月の演奏会も満席のお客様の前で歌うことが出来ました。

 

 この時は「歌うこと、音楽を聴くことで、心が癒され、活力が与えられる」ということを心底実感いたしましたが、昨年より続くコロナ禍では、「歌うことは危険、音楽活動は自粛すべし」という何ともいたたまれない空気が世の中に広がっております。私としては合唱指揮者人生最大の危機と言っても過言ではないほど苦しい日々でした。それでも、社会全体が新しい生活様式を模索していく中で、合唱界でも「どのようにすればより安全に歌えるのか」と多くの合唱団が前を向き、熟慮し、感染防止に最大限の注意を払いながら活動を再開しています。

 

 私どもメンネルコール広友会も、昨年4月からはオンライン練習を重ね、秋以降、世の中の感染状況を見ながら対面練習も徐々に加えて参りました。本日ささやかながら「春のコンサート2021」を開催する運びとなりました。本来のプログラムを4ステージ全て縮小した形になりますが、短い時間でも生きた音楽を皆様とこのホールで共有出来ますことに心からの感謝を申し上げます。

 

 第1ステージの現代米国合唱作品は、オープニングに相応しく、どの曲も私たちを温かく包み込んでくれるような美しい音楽です。第2ステージでは1970年代後半に発表されたニューミュージックの名作3曲をお送りいたします。第3ステージはアカペラ男声合唱の響きによる谷川俊太郎の世界を存分にお楽しみください。そして第4ステージの「島よ」では、(逃れられぬ孤独の中でも逞しく、その与えられた命を精一杯生きる島の姿)が歌われます。

 

コロナ禍を生き抜く私たち一人一人の姿と重ねてお聴きいただければ幸いです。そして、本日の演奏が皆様の明日への活力となりますよう、団員一同心を込めて演奏いたします。どうぞ最後までリラックスしてお楽しみください。

「ごあいさつ」 

 

マネジメント委員長 清水英一郎 

  

 本日は、ご多用の中、私たちメンネルコール広友会の春のコンサート2021にご来場いただきまして、まことにありがとうございます。

 

 2020年初頭から急速に全世界に拡大した新型コロナウイルス感染症は、私たちの肉体的健康に対する大きな脅威となりましたが、それと同時に感染拡大防止のためのさまざまな活動の自粛は、私たちの精神を抑圧し、萎縮させてしまいました。

 

 合唱の世界を振り返ると、感染対策として講じられた施策の中で、2020年3月以降長期間にわたり練習する場所が実質的になくなってしまいましたが、私たちにとって、集まって歌うことができないということは、予想していた以上につらく悲しいことでした 。

意気消沈して活動休止もやむなしの声もありましたが、メンネルコール広友会では 2020年4月末からWeb会議システムを取り入れたオンライン練習を始め、2020年8月末からは一部中断はありましたが集合練習とオンライン練習を併用することで、再び 共に歌う喜びを感じることができるようになりました。

 

 当初は第36回定期演奏会として企画していたこの演奏会も、新型コロナウイルス感染症の収束が見えない中、練習量も不足し、延期の検討もしましたが、「 私たちが歌い続けていることを今できる限りの形で示したい」という気持ちから、規模を縮小した形で「春のコンサート」として開催することになりました。

なお苦しい時期は続くと思われますが、今歌うことができる幸せに感謝しつつ、明るい未来を信じて、今後も音楽創りに努めて参る所存です。みなさま方のご支援を心からお願い申し上げます。

 

最後になりましたが、溢れる熱意で私たちを魅了し、ご指導を賜りました指揮者の中館伸一先生、村松賢治先生、ピアニストの岩本果子先生、物井彩先生、発声指導の大川典子先生に深甚の謝意を表します。