第32回定期演奏会

 

日時:2015年12月6日(日) 13:30開場 14:00開演

 

新宿文化センター大ホール

 

1 ロマン派の作曲家による「祈りの歌」  

 

  中館伸一 撰

 

  指揮 中館伸一  ピアノ 金子信子

 

  I. Psalm 23           Franz Schubert 作曲

 

  II. Beati mortui         Felix Mendelssohn Bartholdy 作曲

 

  III. Periti autem         Felix Mendelssohn Bartholdy 作曲

 

  IV. Preghiera           Gioachino Rossini 作曲

 

  V. Pater noster         Franz Liszt 作曲

 

 

2 酒肆ディオニュソス-酒にまつわる男声合唱曲集-

 

  指揮 鈴木誠二郎  ピアノ 金子信子  お話 齋藤則子

 

  I. 黒田節                福岡県民謡 源田 俊一郎 編曲

 

  II. トルコの乾盃歌            メンデルスゾーン 作曲

 

  III. 日が暮れた             グリーグ 作曲

 

  IV. The Days of Wine and Roses Henry Mancini 作曲

 

三澤 尚登 編曲 高野 令子 編曲

 

  V. 酒と泪と男と女           河島 英五 作曲  源田 俊一郎 編曲

 

  VI. 乾杯                  長渕 剛 作曲  源田 俊一郎 編曲

 

3 男声合唱組曲「尾崎喜八の詩から」

 

  尾崎喜八 作詩  多田武彦 作曲

 

  指揮 村松賢治

 

  I. 冬野  II. 最後の雪に  III. 春愁  IV. 天上沢  V. 牧場  VI. かけす

 

4 男声合唱組曲「明日へ続く道」

 

  星野 富弘 作詩  千原 英喜 作曲

 

  指揮 中館伸一  ピアノ 金子信子

 

  I. 君影草  II. もう一度  III. 悲しみの意味  IV. 明日へ続く道

 

(アンコール)

 

  回顧(『八ガ岳憧憬』より)(尾崎喜八 作詩  多田武彦 作曲)

 

  指揮 村松賢治

 

  Die Nacht(Franz Schubert 作曲) 指揮 中館伸一

 

(エール)

 

  ディオニュソスの息子たち(関裕之 作詩  多田武彦 作曲) 指揮 鈴木誠二郎

 

演奏会CDのお申し込み

 

この演奏会のCDを2枚1組1,000円(送料別途)で一般の方にも販売中です。

 

ご希望の方は、sanadayukimura1475☆yahoo.co.jp(担当 田窪)宛てに

 

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「詩と音楽に寄り添って」

 

常任指揮者 中館伸一

 

  ~言葉を音に乗せて、その意味を何倍にも膨らませて聴き手の心に届けることが出来る~というのが歌の最大の魅力であり価値であると感じます。楽器奏者の方からは「歌には敵いません、楽器には言葉が無いからね」とよく言われます。このことを裏返して考えると、歌い手がどれだけ詩人の心を感じ、詩を深く読み取り、イメージを持って歌えているか?その意味を聴き手に伝えるためのテクニックを駆使して歌えているか?全ての音楽に真摯に向き合っているか?という姿勢がそのままダイレクトに演奏に現れてしまうということです。生身の人間が己の身体と心で奏でる音楽、人と人とが集まって創り上げるハーモニー、合唱は何と単純で分かりやすく、また奥深い活動であるのだ!と日々実感しています。

 

 広友会36年目の活動もひたすらに詩と音楽とに向き合って練習と本番とを重ねて参りました。本日のコンサートでは、第1ステージにはシューベルト・メンデルスゾーン・ロッシーニ・リストといったロマン派の大作曲家の作品が並びます。その荘厳な祈りの音楽に寄り添って魂を注ぎ込みます。続く第2ステージでは、酒にまつわる曲を集めてお送りします。広友会メンバーが合唱愛と変わらぬ(?)酒への愛を大らかに歌い上げます。1984年の第3回演奏会でも演奏した「尾崎喜八の詩から」では、改めて喜八の心に寄り添い、その心を如何に言葉として伝えられるかに拘り、練習を重ねました。「明日へ続く道」は東日本大震災の翌年に星野富弘さんが書かれた詩を中心に編まれた組曲、(けなげに咲く鈴蘭の花)の姿を通して生命を見つめます。今、この時代を懸命に生きる全ての人に向けた応援歌です。

 

 それぞれのステージにちりばめられた喜怒哀楽、様々な作品と向き合い、感じ取ってきた全てのものをお伝え出来るように・・・人の心に寄り添える演奏を目指して歌います。広友会の心の歌をお楽しみ頂ければ幸いです。最後までごゆっくりお楽しみください。 

「ごあいさつ」

 

代表:伊藤 俊明

 

 本日はご多用の中、私たちの第32回定期演奏会にお運び下さいまして、誠に有り難うございます。 例年、真夏日に開催しておりましたが、これではお客様に汗だくの行列を並んでいただくことになり、惨め過ぎるとの反省から、本年は晩秋の日を選びました。

 

 中館伸一先生をお迎えして早や6年目になります。日々の練習は毎回新鮮です。私達の感性を磨き音楽の情感に浸らせるご指導は、真に多彩で緻密。そのお言葉と自ら演じて下さるご指導に私たちは圧倒的に魅了されます。中館マジックです。  

 この通常練習に加えて今年度は中館先生に、団員個々人のヴォイストレーニングをお願いしました。身体の緊張を解き、体形を変えながら発声のツボに導く絶妙のご指導でした。中館マジックに触れて 6年目の今、私たちに何らかの進歩があったかどうか、皆様にはどのように感じて頂けるでしょうか。私たちは中館伸一先生に感謝あるのみです。

 

 広友会は熟年世代が過半を占めています。人生経験を経ているだけ情感の幅と奥行きは豊かであると密かな思いを抱いています。それが壮・青年の声とブレンドして「広友会サウンド」を更に豊潤で輝きのあるものにしたいと念じております。壮・青年みなさまのご入会を切に祈っております。

 

 音楽によって、合唱のチームプレーによって啓発され、創り出される理想の姿は何なのかを問います。ようやく見つけた言葉は「広友会の品格」でした。本日の演奏の中で、些かでもそれを映し出し、皆様のお心にお伝えすることが出来れば、私たちの大きな喜びとするところです。来る年ごとに、同じ思いを込めて歌い継いで参ります。皆様の変わらないご支援をお願い申し上げます。  

 

 今年度も指揮者・村松賢治氏と団内指揮者・鈴木誠二郎氏には、熱意溢れるご指導を賜りました。お二人に共通のご指導は、音楽的表現の死活は詩の言葉の入れ方と曲の流れへの言葉の乗せ方にあると言うご指摘であったように思います。感性を目覚めさせていただきました。

 

 最後になりましたが、中館先生ほか2名の指揮者には勿論のこと、常に私たちに寄り添ってご指導を頂きましたピアノ奏者の金子信子先生に、心から感謝の意を表します。