第29回定期演奏会

 

日時:2012年7月29日(日) 13:30開場 14:00開演

 

大田区民ホール・アプリコ

 

 

1 LUCE~光に向かって~ 中館伸一撰

 

  指揮 中館伸一  ピアノ 金子信子

 

  I. Te lucis ante terminum   Thomas Tallis 作曲

 

  II. Dir, Seele des Weltalls    W. A. Mozart 作曲

 

  III. Grab und Mond       Franz Schubert 作曲

 

  IV. Traumlicht          Richard Strauss 作曲

 

  V. Lux Aurumque        Eric Whitacre 作曲

 

 

2 男声合唱組曲「ぼくのひとりごと」

 

  山岸千代栄 作詞  大中恩 作曲

 

  指揮 村松賢治  ピアノ 金子信子  語り 関東美樹

 

  I. ちょっと恋 II. 四つのしあわせ  III. いいわけ

 

  IV. 勘違い  V. おにいさんのような

 

  VI. この哀しみは  VII. 照れくさい話  VIII. 挑戦

 

 

3 男声合唱のためのヒットメドレー「HANA」

 

  三沢治美 編曲

 

  指揮 鈴木誠二郎  ピアノ 金子信子

 

  I. 花  II. サボテンの花  III. さくら(独唱)  IV. ハナミズキ

 

  V. リンゴ追分  VI. 世界に一つだけの花  VII. 赤いスイートピー  VIII. 花

 

4 男声合唱曲「わたしの願い」

 

  高野喜久雄 作詞  髙田三郎 作曲  須賀敬一 編曲

 

  指揮 中館伸一  ピアノ 金子信子  ソプラノソロ 関東美樹

 

  I. いま わたしがほしいのは  II. 雲雀にかわれ

 

(アンコール)

 

  梢(『季節と足跡』より)(髙田三郎 作曲) 指揮 中館伸一

 

  ハイドンのセレナードによるヴォーカリーズ(鈴木誠二郎 編曲)

 

 指揮 鈴木誠二郎

 

  前へ(佐藤賢太郎 作詞・作曲) 指揮 村松賢治  ピアノ 金子信子

 

(エール)

 

  ディオニュソスの息子たち(関裕之 作詩  多田武彦 作曲)

 

 指揮 高橋雄太           

 

演奏会CDのお申し込み

 

この演奏会のCDを1枚1,000円(送料別途)で一般の方にも販売中です。

 

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「わたしの願い-第29回定演にあたり-」

 

常任指揮者 中館伸一

 

 昨年の演奏会は震災後わずか三ヶ月での開催という中、音楽の持つ力を改めて感じることの出来た感動的な演奏会となりました。音楽を通して演奏者も聴衆の皆様も、困難の中から光を見出し、一歩一歩前へ進んで行かなくては…という想いを強く感じました。この想いが今年のコンサートのテーマに繋がっています。

第一ステージでは、ルネサンスから現代まで「光」をテーマにした曲を集め、我々の祈りを込めて演奏いたします。どの時代にも歴史の光と影の部分があり、その中で私たちは生きていかねばならない…せめて歌うことで光に近づくことが出来ればと願います。

 

 「ぼくのひとりごと」は様々な場面での(男の喜怒哀楽)が実にチャーミングに歌われた曲集、「あるある!そんな気持ちになること!なったこと!」とメンバーの心のつぶやきが聞こえてきます。終曲では「今日はいいことありそうだ~だいじょうぶ、だいじょうぶ」と自分自身へのエールが歌われます。いつの世も人は自らを奮い立たせ、前へ進んで行けることを願い求めているのでしょう。

 

 「HANA」は(時代や世代を超えた名曲)がずらりと並んだヒットメドレーです。多くの人は人生のあらゆる場面で音楽と共に在り、その時々の感情に寄り添う音楽を求めるのではないでしょうか?「この曲を聞くと初恋の思い出がよみがえる」「この曲にはたくさんのパワーを貰った」等々。本日の広友会の演奏が、皆様の心に寄り添い、ささやかでも皆様の明日への糧となるよう願って歌います。

 

 「わたしの願い」この曲の誕生をきっかけに作曲家・髙田三郎と詩人・高野喜久雄が出会いました。劇的な出会いでした。それから3年後にあの名曲「水のいのち」が生まれたのです。以後も名作を数多く生み出した高野&髙田の名コンビは、この「わたしの願い」がなければ出会うことがなかったかも知れません。主人公の「わたし」は人間社会の中で生きることに様々な悩みを感じ、葛藤を抱えているようです。その「わたし」にはかけがえのない友がいます。その純真無垢な心を持った「ひとりの友」の発する言葉に「わたし」は最も大切なことを教えられるのです。「わたし」も純真無垢な心をひたすらに求め続けながら生きようと誓うのです。人は皆、様々な困難の中でもがきながら生き、苦悩し、葛藤しているのかも知れません。しかし、それでも前を向いてひたすらに歩み続け、自らを高め続けることが大切なのだとこの曲は教えてくれます。私達は歌うことで祈り、願い続けます。

 

≪日本中が、世界中が光の方へ向かい、平和な日々が全ての人に訪れることを…≫  

「ごあいさつ」

 

代表:伊藤 俊明

 

 暑さ厳しい中、本日は第29回定期演奏会へお運び下さいまして、誠に有り難うございます。

 

過去をふり返って、今日が在りますことを幸せに存じます。何よりも、ご来場のみなさま方の変わりませぬご支援のお陰でありますことを思い起こして、心から感謝申し上げます。

 

 広友会はこれからの発展を求めて、新しい一歩を踏み出しました。第一に、中館伸一先生には常任指揮者にご就任いただきました。過去2年が過ぎて3年目に入り、先生の親身のご指導によって、私たちとは互いに響き合えるコラボレーションが形成されつつあります。先生のご指導は細部に亘って鋭く説得力があり、ご熱意の溢れるお言葉に触れて、私たちの気持ちは高まります。先生のひたむきなご指導に対しまして、私たちは一段と真剣に音楽創りに向き合ってまいります。

 

 第二に、仲間の一人、鈴木誠二郎氏には5年ぶりに団内指揮者に就いていただき、今回のステージより指揮を委ねることとなりました。歌心を引き出し、奏でる音に多彩な色づけをするご指導は、いつも楽しく和やかな練習です。そして団員の生の声を肌で受け止める団内指揮者の存在は貴重です。

 

 本日の演奏会は中館伸一先生と例年通りの村松賢治先生、それに鈴木誠二郎氏を加えた3名の指揮者で、過去にない彩り豊かなプログラムをご披露いたします。私たちのメッセージや歌心をお伝えすることが出来ますことを願っています。

 

 早や年月が過ぎ、団員の多くは頭に霜が降りる時代を迎えました。然し声を和して歌うとき、世代は一つになって若さを蘇らせ、希望を抱かせます。世代を超えた共生の喜びです。この幸せに感謝しつつ、これからも歌い続けてまいります。みなさま方の今後一層のご支援をお願い申し上げます。

 

 最後になりましたが、指揮者諸先生方とピアノ奏者の金子信子先生、そしてソプラノソロをお引き受け下さいました関東美樹先生に深く感謝の意を表します。